浦和レッズを自動車メーカーに例えたら

浦和ライフ ] TB:0 | CM:2 | 編集  2011/06/03(金)  11:50
【警告】以下は下らぬフィクションです。浦和レッズ以外のいかなる団体をも揶揄する意図はありません。あたかも特定のメーカーがモデルにも読めますが、違います。でも、特定メーカーのファンの方は読まない方が良いと思います。






Mモータース、以下「M社」と呼びましょう。

M社は、かつて軽からトラックまでフルラインアップを生産していました。官需で培った、金に糸目をつけない贅沢な技術力や耐久性を武器に、大排気量・大パワー車やRV車を得意とし、スポーツカーの「エメ」は速度記録を樹立、後継車の「シトン」は販売新記録を達成、「ヤジン・エボ」はラリー界を席巻、「トゥーリオ」「トゥーリオ・ユウジ」「トゥーリオ・ムルザニ」というRV車シリーズは大いに人気を博しましたし、小排気量車にも「ロビー1.5」という名車がありました。

が、そのうちに時代の要請は環境性能にシフトし、基本設計の古いM社の売れ筋車種の販売は徐々にダウン。世界中で排気ガス規制や燃費規制が強まりつつあることもあって、このままでは売りたくても売れない状態になるのが目に見えています。

そこで、経営者は一世一代の決断をしました。
「10年後はEVが中心になる! そこでトップを取れるように、今からEVをやろう!」
「それまでの10年は、新しいエコカーで乗り切ろう! ハイパワー路線とは決別だ!」
「伝統のハイパワー路線との決別は寂しいけど、10年先、20年先を見据えてやろう!」

もちろん、経営資源には限りがあるので、なんでもかんでもできるわけではありません。まずは、これから10年間の主力機となる、軽量小型で燃費特性に優れた新型パワーユニットのベーシック版の開発に力を注ぎ、他社に先駆けて市場投入するEVの生産設備も月産100台レベルのものにとどめました。

「エコロジーへの貢献」を旗印にしたM社。新しい2リッターエンジンを積んだ新型車「コンビネーション」は、多くのファンや専門家に好意をもって迎えられました。従来の3リッター高出力ターボエンジンに比べると非力で、いくつかの初期不良もありましたが、狙ったとおりの高燃費。目新しい技術を廃したシンプルな構造ですが、それだけに開発コストも製造コストも安く、ベーシック版のリリース後に開発に着手しているアイドリングストップ、燃料直噴、低圧ターボや新開発のCVTと組み合わせれば、更なるエコ性能の向上が見込めます。
EVは、なかなか量は売れませんでしたが、それでも基本的な技術は蓄積され、特許を先取りすることで他社に対して優位に立つことができます。
そして徹底した情報規制で発表までに完璧に隠されたボディデザインは、実に斬新で多くの人の賞賛を浴びました。

ところが、表立っては一枚岩に見えたM社も、その内実は荒波が立っていました。
こともあろうに、子会社である鍛造部品メーカーが、新エンジンの軽量化に技術的についていけず納入メーカーから脱落。それをM社が記者会見で「技術力のない会社は、例え子会社でも云々」なんて言ってしまいますが、その子会社の社長はもとM社本体の製造本部長で、いわば後輩に大恥をかかされた格好。ラインアップに残っている旧型車種の重く大きなクランクシャフトの製造で細々と食いつないではみたものの、EVともなるとエンジン部品そのものがなく、新しい技術を身につけない限りは将来に渡って取引がなくなることは明らか。

ここで、M社OBである鍛造メーカーの社長が取った手段とは・・・

以前から付き合いのある新聞記者や自動車雑誌の編集者、人気のラジオパーソナリティにあることないことを触れ回り、新エンジンやEV将来構想に対するネガティブキャンペーンを密かに画策。新型車のデザインを隠すという当たり前のことすら「独裁社長が北朝鮮のように恐怖政治で支配している」なんてことを書きたてます。
OBの反攻はこれにとどまらず、本体にいる息の掛かった後輩を操って反社長の一派を形成し、遂には取締役会をも動かして社長を退陣へと追い込みます。さらには、傀儡の新社長に「かつてのM社の香りを復活させる。フルラインメーカーにふさわしいクルマ作りに戻る」とかなんとか言わせて、遂には大排気量・大パワー志向への回帰を宣言。OBが経営する鍛造メーカーには仕事が復活してウハウハです。

4リッターV8・OHVエンジンを積んだ新型車「パッション」を前にして、M社の新社長は「これがエコのセカンドステージです。大排気量でも、アクセルを吹かさなければ燃料は食わないので、エコの継続という方針にブレはありません」と豪語です。

・・・エコエンジンとEVへの投資は無駄となってしまいました。資金は無尽蔵ではないので、一旦は廃却した旧式の生産設備をメンテナンスして使っていますが、どうにもラインに故障が頻発します。新エンジンの組立スキルをせっかく習得した社員は、また重い鉄の塊を相手に格闘しなければなりません。コンパクトに改修した工場は、大きな部品の運搬や保管にも一苦労です。EV開発のために集めた電気系の技術者に割り当てられるのは高出力エンジンの設計で、これではロクなものが出来るはずがありません。
当然ながら、古くさいエンジンを積んだ「パッション」は、高性能を謳うほどには大した性能を発揮するには至りません。
かくして、期待の「パッション」の販売台数はガタ落ちです。コスト高の体質も昔に戻ってしまいました。

と同時に、M社のエコ理念に賛同して2年前にまだまだ荒削りな「コンビネーション」を買ったお客様は、M社があっという間に理念を捨ててしまったように見えることに、深い失望を覚えました。いまだ完全とは言えない「コンビネーション」を買うことで、環境性能により優れた車の開発を支えることが出来る、大好きなM社のクルマが世界一のクルマになる・・・そう思っていたのに、と。

わざとらしいほどに好意的な報道と、懐かしさを優先する一部のお客様の熱狂的な声に守られて、ここまでは台数減、コスト高による収益の減少が騒ぎになることはありませんでした。新社長の「新型車のデザインもうまくマスコミを使ってティーザーキャンペーンをするなど、事前の盛り上げを図りたい」という一言が効いたのかもしれません。
しかし、新車解説書「パッションの全て」の発行で仕事が舞い降りてきた雑誌社や、箱根の一流ホテル一泊つきの試乗会で美味しい目にあった新聞社も、そろそろその効果は薄れてきたのか、最近はヨイショ記事も目にしなくなりました。叩かれることも褒められることもなく、たまに小馬鹿にされながら、基本的には無視されています。

多くのM社ファンは、なんとなく事態に気が付きつつあります。そのうち、時代に合わない車種の開発を決め収益悪化を招いた経営陣の責任を問うて、株主代表訴訟か、そこまではいかなくても、M社の本社前に抗議の横断幕が張られるくらいのことは、いつ起きてもおかしくないかもしれません・・・

ところでM社は、日本一大きな財閥である「Mグループ」の一員です。
実はM社にとっては、「全国のMグループの従業員にクルマを売っていけば、とりあえず食っていける」のだとしたら?
M社にとって、市場のお客様は必要ないとしたら?
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コメント

素晴らしい!

ワタシも似たようなネタを考えていましたが、ここまで完璧なものに何かを付け加える必要はないですね。

一番受けたのはここ
>>4リッターV8・OHVエンジンを積んだ新型車「パッション
OHVてwwwww

笑えないでしょ・・・w
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