King Crimson 1973.11.15 Volkshaus, Zurich

King Crimson ] TB:0 | CM:0 | 編集  2010/05/06(木)  22:00
kc197311151973年11月15日 チューリッヒ/フォルクスハウス

1) Improv
~2) Larks' Tongues in Aspic (Part I)
3) Lament
4) Peace - A Theme
~5) Cat Food
6) The Night Watch
7) Fracture
8) Improv (The Low of Maximum Distress/The Mincer)
9) Easy Money
10) Exiles
11) Improv
~12) The Talking Drum
~~13) Larks' Tongues in Aspic (Part II)
14) 21st Century Schizoid Man


73年11月のクリムゾンは、最高だ。

通算131回目のライブとなるチューリッヒ公演。録音前提のライブの常で、この日は比較的落ち着いた演奏を聴くことができる。しかしそれは決して安穏とした演奏に堕するということではなく、有り余るバンドのパワーが見えざる手によって制御され、暴走も自爆も放置もなく、72年ほど散漫ではなく73年前半ほど停滞感がなく74年ほど破滅的ではない。水増しやハッタリがない。目指す音楽とその表現技法が全てクリアになり、日本刀の上を素足で渡るような研ぎ澄まされた感覚のもと、卓越したテクニックを用いて超絶なアンサンブルが繰り広げられる。

これこそ、音楽の神に祝福された夜だ。


1) Improv LTiA1導入インプロ。悪魔的に単調なベースの上にギターが乗り、そこにヴァイオリンが不協和音で絡み徐々に聴衆の不安感を煽ってゆく。

2) Larks' Tongues in Aspic (Part I) やはり短縮版。さほど走らず、ヴァイオリンの力みも感じられず、総じて大人しめの落ち着いたアンサンブル。相変わらずポカスカッカポカスカッカと木魚が大活躍。後半のヴァイオリンソロはかなり自由な印象。

3) Lament セカンドヴァースの後のベースの入りが早い以外はスタジオテイクに良く似たバージョン。ヴォーカルはやや音をはずしてしまう・・・。珍しくキーボードが大きめに録られているが、ハジケ方はなかなかかっこよい。

4) Peace - A Theme 次曲のイントロ以上の意味はない。

5) Cat Food 相変わらずドラムの手数が多いが、グラスゴーの時のようなリズムの危うさがなく、終盤の曲構造が分解されていくところも含めて、非常にこなれた演奏になっている。アンサンブルの進化を実感する。

6) The Night Watch 万感迫るイントロのなんと儚いことか! メロトロンの上でたゆたうギターのなんと朧気で美しいことか! 蓮の花が咲く沼の上を極楽トンボが飛んでいるようだ・・・(注:褒め表現)

なぜかここで会場から手拍子。

7) Fracture 74年の演奏に感じられる焦燥感や疲弊感もなく、卓越した鬼のような集中力の元に端正な演奏が繰り広げられ、どこまでも速く高く強く激しくなっていく演奏を、骨の髄まで楽しむことが出来る。それだけに、ラス前の上昇で思いっきり音をはずすRFのミスは、返す返すも残念!(未発表なので聴衆は気づかないのだけれど)

8) Improv (The Low of Maximum Distress/The Mincer) この日のハイライトとなる長尺のインプロ。エレピ・ギター・ベースによるコラージュ的な序盤から、重苦しい中にもドライブ感のあるリズム隊の超絶コンビネーションと不気味なメロトロンの上でヴァイオリンが邪悪な舞踏を演じるGmのピークに移行。後半は、蝙蝠が舞い飛ぶ夕暮れの邪悪な洋館を思わせるような奇妙なA旋律が支配し、騒乱の盛り上げから再び音のコラージュに戻り幕を閉じる壮絶な13分間。
(中盤が切り取られ、ヴォーカルを加えた形で"Starless and Bible Black"に"The Mincer"として収録される)

9) Easy Money この日もメリハリの効いた導入部。中間部のRFギターはミュートを効かせた珍しい展開から最終的にはスタジオ収録版と似たフレーズに展開していくが、全体的にはさほど目立った演奏ではない。10月6日、10月23日と同様にギターのハーモニクスで終わる。

10) Exiles 珍しく、インプロからのメドレーではなく独立した演奏。これまた珍しく高音から入ってくる1回目のギターソロが、この曲の持ち味である繊細さをより引き立てている。

11) Improv ストリングスメロトロンとフルートメロトロンの邪悪な競演。ピッチベンドやクラスター弾きでメロトロンの奥歯をガタガタ言わし、BBがうろうろしながら(←推測)マラカスだの木琴だのホイッスルだのを持ち出す、11月に特有の凶悪インプロ。

12) The Talking Drum そしていつものようにギターのフィードバックで”Talking Drum”幕開け。徐々に盛り上がっていく中で、DCのヴァイオリンは早めにアイディアが出尽くしてしまった感あり。

13) Larks' Tongues in Aspic (Part II) この日も微妙にアレンジを変えた演奏。最初のアンサンブルではRFが暴走し(予定されていたアレンジに失敗?)1拍ズレ、すぐ気付くDC、無視しながらも合わせてあげるリズム隊・・・という面白展開。上昇パートではBBが金物系を気持ちよく鳴らし目新しいアクセントをつけている。中間部のヴァイオリンソロはギターがすぐに10/8に戻る短めのアレンジ。コーダ直前のドラムの締めもいつにないアヤで面白い。
↓押すと音が出ます 注意


レッズサポ的に言うとウォーリアーでアンコールを求める聴衆の熱狂。サッカー場だ。

14) 21st Century Schizoid Man スタカンスタカンと響くドラムは軽快で、ドライブ感に溢れた演奏。中盤インストではリムショットをバックにJWがベースソロを披露。そこからはRFがギターを狂ったように延々と掻き鳴らす。一心不乱に掻き鳴らす。掻き鳴らす。
関連記事

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

  1. 無料アクセス解析
NEXT GAME
Twitter Updates
外部リンク
備忘録
  • 端野福井的な何か
  • ライフプラン
------------------------------
  • パソコンデスク
    もうちょっと壊滅的に壊れたら
  • エレクター廃却
    (未定) *
プロフィール

urawameoto

Kinu & GEN
開設 日目 ('97/12/12~)

カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
更新情報(blog)
最新トラックバック
最新コメント
ブログ内検索
Categories
月別アーカイブ